-
最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
投稿日カレンダー

こんにちは!「KRS・828製作工房」ブログ更新担当の中西です。
さて今回は
828のつぶやき~注意事項~
ということで、キッチンカー製作業者の視点から見た、キッチンカー営業における実践的な注意事項を、製作時に反映すべきポイントとともに深くご紹介!
作って終わりじゃない!営業で困らない「先読み製作」のすすめ
キッチンカーの製作を依頼される際、私たち製作業者が一番大切にしているのは、
「その車両で本当に営業がスムーズにできるか?」という視点です。
なぜなら、見た目が良くても、営業中に使いづらかったり、保健所や消防の指摘が入れば、売上以前に“営業できない”状況になってしまうからです。
キッチンカー製作を希望されるお客様の多くが、最初にこだわるのが見た目のデザインや車体のサイズ感です。
もちろん、見た目は集客において重要です。しかし
営業中の快適さ・安全性・作業効率が確保されていなければ、いくら見た目が良くても運用で詰まります。
シンクが狭く、食器洗いが非効率
発電機が車内にあり、排気と騒音で営業不能
作業スペースが足りず、複数人での対応ができない
メニュー変更に柔軟に対応できない内装設計
📌 製作時には、「どんな営業スタイルか?」「どのくらいの回転率が想定か?」までヒアリングし、それに応じた設計を行う必要があります。
営業するには、保健所の営業許可が必須です。
しかし、キッチンカーは地域によって保健所の基準が異なるため、製作時からこの点をクリアできる構造にしておかなければなりません。
設備 | 備考 |
---|---|
2槽シンク | 一部地域では3槽必要 |
給水タンク | 40L以上が目安 |
排水タンク | 給水より多い容量が原則 |
手洗い器 | 調理シンクとは別 |
換気扇 | 火気使用時は必須 |
温水器 | 地域により必須 |
📌 製作前に、営業予定地域の保健所と直接相談することを強く推奨します。
製作業者もその内容を共有して設計に反映することが重要です。
キッチンカー営業では、ガス機器・発電機・電気フライヤーなど、火気や電気を使う場面が多くあります。
しかし、設計や使い方によっては、火災・感電・一酸化炭素中毒といった重大事故に直結します。
LPガスボンベは車外設置+金属ボックスで固定
換気扇・排気ダクトの設置で空気の循環を確保
配線は工事用ケーブルと防水コンセントを使用
消火器の設置は必須(営業許可にも影響)
📌 消防署への届出や設備検査が必要なケースもあります。製作業者と連携して安全基準をクリアしましょう。
営業スタイルによっても、必要な確認事項は異なります。
出店スペースに車両サイズ制限(4.8m以内など)
静音型発電機や自主排水タンクが必須な会場も
「看板・タープ禁止」「発電機不可」など独自ルール多数
事前に道路占用許可・移動販売届出が必要(自治体による)
通行の妨げになる形状・開閉部はNG
排水方法、電源供給方法、土地所有者との契約条件など細かく管理される
📌 製作前に、「どこで、どういう風に営業したいか?」を具体化しておくことが、製作プランを正しく組む第一歩です。
はじめての営業では「メニューの見直し」「販売方法の変更」が多発します。
そのたびに車両を改造するのは現実的ではありません。
作業台や棚は取り外し/組み替え可能
加熱機器はコンセント式・着脱式
外装メニュー板はマグネットやパネル式で交換しやすく
📌 後から変えられる部分をあらかじめ作っておくことで、営業の幅もぐんと広がります。
キッチンカーは「製作がゴール」ではありません。
“実際の営業現場で、トラブルなく・効率よく・安心して使えるか”が最重要です。
そのためには、製作業者とお客様が、営業の現実を共有しながら一緒に車両を作り上げることが大切。
デザイン性・コスト・アイデアも大切ですが、
最終的に売上と継続に直結するのは、「営業のしやすさ」と「法令・安全への対応力」です。
項目 | 内容 |
---|---|
保健所基準 | 営業予定地での許可基準を確認済みか? |
火気・電気 | 安全基準を満たす設計になっているか? |
サイズ・重量 | 出店先に適合するサイズか?運転可能か? |
内装レイアウト | 動線・収納・衛生性・換気に配慮されているか? |
変更対応 | メニューや営業形態が変わっても対応できる構造か? |
書類・届出 | 営業に必要な届出を把握しているか? |