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828のつぶやき~歴史~

こんにちは!「KRS・828製作工房」ブログ更新担当の中西です。

 

さて今回は

828のつぶやき~歴史~

ということで、今回は、日本のキッチンカーの歴史やその背景について詳しく掘り下げていきます♪

 

キッチンカー(フードトラック)は、日本において近年急速に普及しているビジネスモデルの一つです。飲食店経営の新しい形として注目を集めているキッチンカーですが、そのルーツを辿ると、日本独自の文化や経済の変遷と密接に結びついていることが分かります。


1. 日本のキッチンカーの起源:屋台文化との関係

(1) 江戸時代の屋台文化

日本における「移動販売」の歴史は、江戸時代(1603年~1868年)まで遡ることができます。当時、庶民の間で食事を手軽に楽しめる屋台が多く見られました。寿司、そば、天ぷら、うどんなど、さまざまな料理が屋台で提供され、人々の生活に密着していました。特に夜になると、多くの屋台が提灯を灯しながら営業し、江戸の町を活気づけました。

(2) 明治・大正時代の「屋台からリヤカーへ」

明治時代(1868年~1912年)に入ると、西洋の文化が流入し、日本の食文化も変化しました。この時期には、ラーメンの屋台が登場し、サラリーマンや労働者の夜食として人気を博しました。

大正時代(1912年~1926年)には、移動販売の形態が「屋台」から「リヤカー」へと変化し、より機動力が増しました。特に関東大震災(1923年)後には、屋台が急増し、戦後の日本においても庶民の食文化の一部として根付いていきました。


2. 戦後復興期の移動販売と高度経済成長

(1) 1950年代~60年代:屋台の規制と自動車の普及

戦後の復興期には、リヤカーでラーメンやおでんを売る移動販売業が全国に広まりました。しかし、1950年代後半から60年代にかけて、公衆衛生や交通の問題から各自治体で屋台営業の規制が強化されるようになりました。その結果、固定店舗を持たない小規模飲食業者は減少しました。

一方で、高度経済成長期(1955年~1973年)に伴い、自動車の普及が進んだことで、移動販売に「車」を使用するスタイルが生まれました。特に、アイスクリームやパンの移動販売車が登場し、学校や工場の近くで営業する光景が見られるようになりました。

(2) 1970年代~80年代:移動販売車の多様化

1970年代には、カレーやホットドッグなどの軽食を販売する車両が増え、ファーストフード文化が日本に根付いていきました。特に、1970年の大阪万博では、飲食の提供方法としてキッチンカーが活躍し、一般の人々にもその存在が認識されるようになりました。

また、1980年代には、移動スーパーや弁当販売車が地方で増え、高齢化が進む地域では重要な食料供給手段となっていきました。


3. 1990年代~2000年代:キッチンカーの進化とブームの兆し

(1) 1990年代:ファーストフードと移動カフェの登場

1990年代に入ると、アメリカのフードトラック文化の影響を受け、日本でも「移動カフェ」や「移動ピザ屋」が登場しました。これにより、従来の屋台とは異なるオシャレな飲食販売スタイルが確立されていきました。

また、バブル経済崩壊後、多くのサラリーマンが脱サラし、キッチンカーを使った個人経営の飲食業に参入するケースも増加しました。

(2) 2000年代:キッチンカーの法整備と拡大

2000年代に入ると、食品衛生法の改正などにより、キッチンカー営業の規制が緩和され、より多くの人々が参入しやすくなりました。特に、オフィス街でのランチ需要に応じたキッチンカーが増え、サラリーマンやOL向けの健康志向メニューを提供する車両も登場しました。


4. 2010年代~現在:キッチンカーのブームと今後の展望

(1) 2010年代:SNSの普及とキッチンカーブーム

2010年代に入ると、SNSの普及により、キッチンカーの集客がしやすくなりました。特に、InstagramやTwitterを活用することで、リアルタイムで出店情報を発信し、特定のターゲット層にアプローチすることが可能になりました。

また、グルメイベントやフェスティバルに出店するキッチンカーが増え、「オシャレで美味しいフード」を提供する新しいスタイルのキッチンカーが人気を集めました。

(2) 2020年代~現在:コロナ禍と新たな需要

新型コロナウイルスの影響で、飲食店が営業規制を受ける中、多くの飲食店オーナーがキッチンカーに注目するようになりました。屋外での営業が可能なキッチンカーは、密を避ける飲食スタイルとして受け入れられ、さらに多くの人が参入するようになりました。

また、地方創生の一環として、過疎地域での移動販売や、災害時の炊き出し支援など、多様な役割を果たすキッチンカーも増えています。


5. 未来のキッチンカー:持続可能なビジネスモデルへ

今後、日本のキッチンカーは以下のような方向に発展していくと考えられます。

エコ&サステナブルなキッチンカー
ソーラーパネルを活用したエコなキッチンカーや、地産地消を取り入れたメニュー開発が進むと予想されます。

デジタル技術の活用
モバイル決済やアプリ注文、AIを活用したマーケティングが普及し、より効率的な運営が可能になるでしょう。

地域活性化との連携
地方自治体と協力し、観光や地域振興の一環としてキッチンカーが活用されるケースが増えると考えられます。


まとめ

日本のキッチンカーは、江戸時代の屋台文化から現代のフードトラックまで、時代とともに変化しながら発展してきました。近年のキッチンカーブームは、食の多様化やテクノロジーの進化と密接に関係しており、今後も新しい形態へと進化し続けるでしょう。

あなたも、お気に入りのキッチンカーを見つけて、その歴史と背景を感じながら楽しんでみてはいかがでしょうか?